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2023年本屋大賞ノミネート作品!『方舟』を読んでみた感想レビュー

皆さんは本をパケ買いしたことありますか?

パケ買いとは、本の表紙のデザインに一目惚れして、それを理由に購入することです。

私はこの間、かなり久しぶりにパケ買いをしました。

それが、今回紹介する『方舟』です。

私はこれまで本はたくさん読んできているのですが、パケ買いのような衝動的な買い物はなるべく避けるようにしていました。

しかし、このパッケージを見て妙に惹かれる自分がいました。この作品は絶対に面白いと直観的に感じて、そのまま手に取りました。

実際にパケ買いをした後、読了して後悔はひとつもありませんでした。

今回は、『方舟』の魅力について紹介します。

斬新な設定

あらすじとしては、方舟と呼ばれる山中の地下建造物において、ある事故がきっかけにそこが擬似密室状態となり、そこで殺人が起こってしまい、、といったような具合で進んでいきます。

私が斬新だと思ったのは、7日以内に脱出できなければ全員が溺死してしまうという状況の中、誰か一人を犠牲にすれば他の人は地下の密室から脱出できるという"トロッコ問題"を想起させるようなシチュエーションです。

トロッコ問題とは簡単に言うと、ある人を助けるために他の人を犠牲にしても良いか?という倫理的な問題のことです。

そうすると自然と殺人犯一人を犠牲に皆が助かれば良いと考えだすわけです。そのためには、殺人犯が誰なのかを明らかにする必要があるということで、推理が始まります。

誰を信じていいか分からない疑心暗鬼の極限状態で行われる密室サスペンスはかなりスリルがあり、読み応えがありました。

圧巻のラスト

どうしてもストーリーの特性上、多くは語れないのですが、ひたすら驚愕です。

読み終わった後は、唖然。どんでん返しです。

「あ゛〜」といった声が口から漏れていました。

まさに開いた口が塞がらないとはこの事だと身に染みて感じていました。

ラスト数ページの怒涛の展開は、読み進める手が震えるような感覚に陥りました。

とにかく最後まで読んで欲しい作品です。

登場人物もそこまで多いわけではなく、難解な用語などもないため読み進めることはそこまで苦ではないはずです。

実際に、私は夕方から読んだのですが、かなり面白くて、ページをめくる手が止まらず、その日の就寝前には読み終えていました。計5時間ほどだと思います。

まとめ

今回は『方舟』について紹介しました。

購入したきっかけはパケ買いでした。

しかし、一切後悔はしていない買い物です。

斬新な設定のミステリーを読みたい方、あっと驚くような体験をしてみたい方はぜひ一読してみてください。

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