「人間の悩みの9割は人間関係」なんて有名な言葉があります。
私も人間関係で悩み、疲れているその一人です(笑)
内心「帰りたいなぁ」と思いながらも参加する飲み会。気付けば相手に振り回されている恋愛関係。いいね!が100件、1000件つこうと永遠に満たされることのない承認欲求…
ある日ふと思いました。「自分は何がしたいんだろう?」
そんなことを考えながら本屋に立ち寄ったところ、この本を見つけました。
所謂自己啓発本のようなものやスピリチュアル系のものには懐疑的な私ですが、そんな私でもこの本はとても心にスッと入ってきました。
今回は、鴻上尚史氏の著書「孤独と不安のレッスン」のなかで、個人的に心に沁みたと思う部分をピックアップしながら私がついて紹介していきます。
「孤独」と「不安」との付き合い方
この本のテーマが題名にもある通り「孤独」と「不安」についてです。
この二つは、人間が生きていくうえで一生向き合わなければならない課題です。
著者は序章で”本当の孤独“と”ニセモノの孤独“、”前向きな不安“と”後ろ向きな不安“があると述べています。
私たちは孤独と不安そのものに苦しんでいるのではなく“ニセモノの孤独”、“後ろ向きな不安”に囚われることによって生きづらさを感じているのです。
「ニセモノの孤独」を知る
“ニセモノの孤独”とは何なのか。
- 部屋に一人きりでいる淋しさに耐えられず誰かにメールをしてしまう
- 学校で、「独りぼっちだと思われたくないから」とりあえず友達を作る
- LINEに通知が来ていないことに焦りを感じる
要するに、一人であることは悪いことだと孤独を否定して、とにかく誰かを求めいている状態です。
(内心帰りたいと思いながら参加している飲み会とかもその例ですね。笑)
では、“本当の孤独”とは何なのか。
それは会話する相手が自分しかいない状態、すなわち「自分とちゃんと対話できている状態」です。
著者は、南の島に一人旅へ行き心と体を緩めたことで自分と対話ができたといいます。
ただ、娯楽があふれている場所では意味がなく、きちんと「退屈できる場所(=自分と向き合わざるを得ない場所)」へ行くことが大切だと述べています。
「分かり合えなくて当たり前」だと思うこと
この本では、不安が生まれる原因の一つに「分かり合えるのが当然」という思い込みがあると言っています。
人間は分かり合えないのが当然であり、むしろ分かり合えるような関係が“特別”なのです。
分かり合えない状態は決して苛立つことではないし、これについて不安で身もだえる必要もありません。「それはそうだろ」と思うでしょうが、意外と忘れがちなことだと私は思います。
この考え方によって、悩みの9割を占める人間関係が整理され、不安の種を減らすことができるなと思いました。
鴻上尚史氏の著書「孤独と不安のレッスン」の登録情報
引用元:Amazon
出版社 大和書房 発売日 2011/2/9 言語 日本語 文庫 256ページ ISBN-10 4479303251 ISBN-13 978-4479303251 寸法 10.8 x 1.4 x 15.2 cm
「孤独と不安のレッスン」の読みどころ
- 「ニセモノの孤独」を知る
- 「本当の孤独」を知る
- 恥ずかしくない孤独を体験してみる
- 「本当の孤独」を生きると新しいネットワークが見つかる
- 自分との対話の仕方を知る
- それでも「一人はみじめ」と思ってしまう理由
- 孤独を選ぶメリット
- 100点を目指すのではなく、67点の人生を認めること
- 耐えられない不安の時は
- 「考えること」と「悩むこと」を区別する
(「BOOK」データベースより)
まとめ
今回は私が個人的に気に入った内容を、ほんの一部ピックアップしてご紹介していきました。
この本は、内容ももちろんですが表現が独特ながらも優しく、言いっぱなしにせずきちんとロジカルに説明されている点もとてもよかったです。
今回ご紹介した内容以外にも、素晴らしい内容がたくさん書かれていますので
仕事や恋愛での人間関係に疲れた方、なんとなく毎日不安や寂しさを感じている方にぜひ読んでいただきたいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。